
今年の年末年始は少し休みが長いらしい。
と言いつつ、シタマチコウベ編集部は休めるのか?!と戦々恐々としているのですが、どんな人にとっても、年末年始というひとつの区切りに、普段読まない本を読んでみるのもよいのではないか、ということで、シタマチコウベのエリアにある本屋さんによるおすすめ本をご紹介。
年末年始の営業情報も掲載しているので、気になった方はぜひ足を運んでください。
第2部はアコークロー舎の店主によるおすすめです。
おすすめの本(書籍タイトル:著者名、出版社名)
1『百年の孤独』 :ガブリエル・ガルシア=マルケス、新潮社
2『ハトよ天まで』 :手塚治虫、中央公論社
3『地球の細道』 :安西水丸、A.D.A EDITA Tokyo
テーマ
「分厚い本を読んでみる年末」
◻︎『百年の孤独』:本の厚さ23mm。
1972年発行のハードカバーは縦書き2段組になっており、ページを開いただけで文字量にくらくらと目眩がして本の存在感に圧倒されてしまいます。私は寝る前に読んでいましたが、夢の中にまで何人ものアウレリャノが出てきてうなされ、通勤の電車の中で読めば自分がどこにいるのかわからなくなりました。なのに、とり憑かれたように読んでしまい空間の歪みにはまりこんで現実に戻れなくなりそうになったので、明日は予定が何もないという日に読む方が安全だと思います。登場人物がかなり多く関係性も複雑なので「誰が誰だっけ?」と頭が痛くなりはじめたら、作家の池澤夏樹さん監修の『「百年の孤独」読み解き支援キット』がついている文庫版を読むのをお勧めします。
◻︎『ハトよ天まで』:本の厚さ38mm
帯に「民話絵物語」とあったので気軽に読めるかなと思いましたが、やはり手塚先生の作品なだけに人間の業について考えてしまった漫画です。双子であっても全く違う性格や考え方から波瀾万丈の人生を送るハト丸・タカ丸の兄弟を、民話的かつSF的な要素もふまえて時空を超えていく壮大な物語。双子の運命に辛くなりながらも、手塚先生の描く動物はいつもかわいいなと思いながら読みました。
◻︎『地球の細道』:本の厚さ30mm
文字量や内容が濃い本に、ちょっと胃もたれ気味になってきたら安西水丸さんの本で息抜きを。こちらも分厚くて縦書き2段組ですが、水丸さんの文章とイラストのおかげで肩の力を抜いて読めました。この本で地球のあちらこちらに想いを馳せて、軽やかに新しい年を迎えたいと思います。
アコークロー舎
西出町の路地裏にある年季の入ったビル2階に秘密基地のようにひっそりとある古本屋です。1階はカレー屋さんなので、スパイスの香りも時々漂います。神戸、沖縄、世界の地域文化、旅、漫画、音楽やアート、サブカル関連の本が多めで、雀が飛ぶのを眺めながらのんびり本と触れ合えます。
年末年始は以下の日程営業いたします。松尾稲荷神社の参拝の帰りにでも、お立ち寄りください。
12/27(土)15:00-20:00
12/28(日)13:00-18:00
12/29(月)13:00-17:00
12/30(火)13:00-17:00
1/3(土)13:00-18:00
1/4(日)13:00-18:00
営業日:土曜日・日曜日
*イベント出店などで変更になることがあります。営業予定日時はInstagramをご確認ください。
兵庫県神戸市兵庫区西出町2丁目17-18
スパイス大衆酒場ニューヤスダヤ裏の2階
Instagram: @acocurobooks78
アコークロー舎 店主
稲荷市場があった東出町の近く西出町の路地裏で、平日は別の仕事をしながら、ひっそりと土日だけ古本屋「アコークロー舎」を営んで早3年。
Googleマップで探して来ても何故か見つけられない時もあるらしい。そんな時は、1階のカレー屋ニューヤスダヤのカレーの匂いを辿るか、近所の白っぽい茶トラの猫について行けば、見つけられるかも。
instagram:@acocurobooks78
掲載日 : 2025.12.27


