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第1部
「by本屋ロカンタン」
『アナアキストの悪戯』伊藤 野枝 著

シタマチにある本屋のおすすめ

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    今年の年末年始は少し休みが長いらしい。
    と言いつつ、シタマチコウベ編集部は休めるのか?!と戦々恐々としているのですが、どんな人にとっても、年末年始というひとつの区切りに、普段読まない本を読んでみるのもよいのではないか、ということで、シタマチコウベのエリアにある本屋さんによるおすすめ本をご紹介。
    年末年始の営業情報も掲載しているので、気になった方はぜひ足を運んでください。

    第1部は本屋ロカンタンの店主によるおすすめです。

     

    伊藤野枝『アナアキストの悪戯』(マヌケ出版社) 

    つい先日、夕刻に来客があり、その人はまっしぐらにカウンターにやってきては、新しく出版社 を始めたので、みてほしい本がある、と言う。かばんから出てきたのは黒い装丁のこの本やっ た。アナキスト伊藤野枝の、とりわけチャーミングな横顔がうかがえる随筆を、単行本未収録の ものも含めて収録して一冊に編んだという。むっちゃ、ええやん。さらにもう一冊かばんから飛 びでたのは、謂わゆる「甘粕事件」における大杉栄、伊藤野枝らの死因鑑定書に総ルビをふり、 附録を添えた小冊子である。「マヌケ出版社」を掲げるかれの話を聞いて、すばらしい仕事をさ れていますね、とこころの底からわしは言うた。彼女たちが呼吸し、悪戯や哄笑とともにあがい た百年前の空気は、もはや現代のものではないのか。言論の自由のもとで本屋という商売はもれ なく成立しており、つまりわしは、この本を一冊でも多く売らなあかんのや。

    本屋ロカンタン

    2024年10月に東京から移転して一年が経ちました。人文・芸術・文芸を中心に選書した新刊書 店です。12/28[日]は19:00より、どなたでも来られる「非=株主総会」を開催。なお年末は30 日(水、11:00-17:30)まで、初売りは3日(土)からです。通販もどうぞあわせてご利用くださ いますよう。

    住 所:長田区久保町9-1-4 丸吉ハイツ2F
    営 業:水・金土日・祝 11:00-19:00 火 9:00-14:30
    定休日:月・木
    通 販:https://www.roquentin.net/

     

    萩野 亮|本屋ロカンタン 店主

    1982年奈良県生れ。批評書きとして「ユリイカ」「現代思想」「キネマ旬報」などに映画論や作品評を寄稿。編著書に『ソーシャル・ドキュメンタリー』(フィルムアート社)がある。長い休養期間を経て、2020年1月、東京・西荻窪に本屋ロカンタンを開店。のち、2024年10月、神戸・新長田に移転。たくさんのおもろい本たちと暮らしています。

    掲載日 : 2025.12.25

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