
寒さが日本全国を包み込むこの冬。
そんな冬におすすめの下町の知恵をみなさまへ。
第1弾は、和田岬にある岬の焙煎所の齊藤さん。
休日の午後におすすめのコーヒーと、そのコーヒーの味わい方を教えてくれました。
冬のコーヒーといえば、深煎りを思い浮かべる人も多いかもしれません。
けれど齊藤さんが「この冬、あえてすすめたい」と話してくれたのは、少し意外な浅煎りでした。
今回の主役は、ドミニカの“ワイニー・ナチュラル”。
ナチュラル精製のなかでも、乾燥時間をゆっくり長めにとることで、派手さではなく、じわっとした発酵感が生まれるタイプだそうです。
齊藤さんいわく、ポイントは「嫌味のない発酵感」。
浅煎りなのに、香りや余韻に複雑さがあって、ミルクと合わせても風味が負けない。
「冬はみんな結構、深煎り行くんですよ。僕はあえて浅煎りを。…ホットワインじゃないですけど、いい感じなんですよ」
“ワイニー”という名前の通り、温度で表情が変わります。
熱いときは軽やかに、少し冷めてくると発酵由来の香りが立ち上がってくる。
「冷めてくるにつれて、よりアルコール感というか…暖かい時より、冷めてきた時の方が分かりやすい。最後まで美味しいやん、ってなる」
冬の午後。
暖房のきいた部屋で、マグを両手で包んで、少しずつ温度の変化を追いかける。
このコーヒーは、そんな“ゆっくり飲む時間”に向いています。
休日の午後におすすめの飲み方:お家でカフェオレ+はちみつ
お店ではラテも人気で、齊藤さんの奥さんいわく「女性にすごい人気」。ただ、家でラテアートまでやるのは難しい。だからこそ、家ではシンプルにカフェオレがちょうどいいそう。
「おすすめの飲み方は、お家でできるカフェオレ。お砂糖の代わりに、ちょっと蜂蜜で」
この“はちみつ”が効いてきます。ミルクの甘さに、はちみつの丸みが重なって、雰囲気が少しデザート寄りになる。
「あるシェフは、蜂蜜入れたらティラミスだ、って言うてましたよ」とのこと。

齊藤さん流「家でラテっぽくする」簡単レシピ
家でも、お店のラテに近い“やわらかさ”を出したい。
そんな人向けに、齊藤さんが教えてくれたのが、濃いめに抽出してミルクで割るやり方です。
・コーヒー粉:16g
・お湯:100ml(※あえて少なめに落とす)
・そこにミルク:100ml弱を足す
・挽き目:いつもより少し細かめ(細かすぎなくてOK)
・コツ:ゆっくり落とす/蒸らしは40秒くらい取ってもいい
「粉量をちょっと多めに使って…ゆっくり落とすのがコツです」
ブラックでももちろんおいしい。
でも休日の午後は、ミルクを温めて、はちみつを少し。
“飲み物”が“ひと息のデザート”に寄っていくのが、この豆の面白さです。
“ちょっと贅沢”を、冬の午後に置く
このワイニー・ナチュラルは、齊藤さんにとっても「挑戦」だったと言います。価格帯も含めて、いつもより少し背伸びのライン。でも年末年始にはリピートも多く、“ちょっと贅沢したい気分”と相性がよかった。
「毎日ガブガブ飲むコーヒーじゃないけど、休みの日とか、ちょっとええのを飲みたいな, みたいな。…休みの日の午後ぐらいに、楽しんでほしい」
冬は、外に出るのがおっくうになる日もあります。
そんなときこそ、豆を挽く音、湯気、少しずつ変わる香りに意識を向けてみる。
和田岬の焙煎所から持ち帰った一杯が、その日の午後を、ちゃんと休日にしてくれます。
岬の焙煎所
兵庫区和田宮通3丁目2−22
TEL:078-652-0651
営業時間:9:00~17:00
定休日:土曜日・日曜日・祝日
Instagram:@misaki_no_mame

齊藤 仁史|岬の焙煎所 店主
掲載日 : 2026.02.14


