今年の4月、神戸の兵庫区にある木材加工所(小池加工所)に会社の拠点を引っ越ししました。建築家設計の文化工学研究所、それから木工作家の池内さんも一緒。
戦後すぐから70年以上木材加工をし続けてきたこの場所は、どこを見ても誰かが関わってきた跡が見えてきて、かっこいいし、居心地がいい。
そんなわけで3日間の日記は、最近の「木」とのお付き合いを書いてみたいと思います。
ここにあるたくさんの建材を作っていた大きな機械は、4年前にオーナーが亡くなられてから、娘さん御夫婦であり建築家(ウズラボ)の竹内正明さん・小池志保子さんが丁寧にお掃除やメンテナンスをしているので、今でもピカピカ。
木材加工ができる町工場が少なくなったので、頼まれた時だけ木材加工を行っているそう。
たまたま竹内さんからモルダーを使って棚板を作ると聞いて、まだ仲良くなれていない機械との距離も縮めていきたいな、とお手伝いさせてもらうことに。
モルダーって、機械に木をいれたら勝手にきれいに製材してくれて便利!と思っていたら、大間違い(すみません)。
木の反り具合や傷や節なんかを見ながら、どの面をどの刃にあてていくのか、観察したり刃の位置をミリ単位で調整したり。
次の、またその次の削り上がりの状態を想像しながら何回かに分けてモルダーに木を流し込んでいく。普段使わない脳みそをぐるぐる使う。
途中に削り具合が気になったとのことで、刃を交換することになったんだけど、研がれた交換前の刃に「超新」と、書いてあった。
めっちゃくちゃ削れそうな気配がプンプンして、最高。
木は、垢すりした後みたいに、つるんとぴかぴかになりました。
ハマベレミ|KUUMA Inc.代表/企画編集者
神戸市須磨区に生まれ、幼少期から犬や猫、金魚や亀にハムスター、虫などと暮らしていたおかげで動植物といると、落ち着く。リクルート(旧リクルートコミュニケーションズ)でディレクターを経験後、2012年に独立。2017年にKUUMA(クウマ)を創業。異なるものが混ざり合い強度を増していく間柄づくりを大切に、課題解決につながる企画や編集業務を行う。
掲載日 : 2024.09.28