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山本豊久

八月十日(土)

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お墓参り

大して信心深くない私だが何故か親の墓参りだけはほとんど欠かす事なく墓のある丹波篠山まで参っている。
普段から墓地の掃除などの護寺会の付き合いを私の代わりにしてくれている従兄弟は専業畜産農家として本家を継いで農業と肉牛の飼育をしている。
この従兄弟とは子供の頃から兄弟のような付き合いをしているのだが既に後期高齢者の仲間入りをしており今後この墓を維持することが困難となった場合息子達に墓と菩提寺の付き合いを任せられるのか心配ではある。もっとも地元の檀家さん自体も農業を離れたり先祖代々の田畑を売却してこの地を離れ都会へと出て行く為、寺は永代供養塔を建立して今の需要に対応してくれてはいるのだが…世間でよく目にする後継者がいなくて「墓仕舞」の問題が自分の事として迫って来ている。

私にとっても第二の故郷と言えるくらい思い出も多く、自然いっぱいのこの地で昆虫採集や魚釣りと日がくれるまで真っ黒になって遊んだものだった。

母親が亡くなって30年経つ。父の思いを汲んで墓と菩提寺である寺のお付き合いをして来た。幸いにして子ども達は祖父母の墓参りに今の所は抵抗なく同行してくれているが息子達の思いはどうなのか、と気になるところではある。
とは言え私も家内も兄弟がいなかったので兄弟姉妹が揃って同行してくれることに家族の絆を感じ、嬉しい気持ちでしかない。
みんな揃って墓参りの後は少し遅めの昼食を予約していた築400年の古民家レストランへ。


家族とはいえ10人も集まるとちょっと食事もままならない。
食事の方は丹波産の野菜をふんだんに使った店主の思いが伝わるこだわりメニューだったが、お互いの近況を話し合いながらの賑やか食事となった。
子ども達も嬉しそうにはしゃぎ、静かな古民家の雰囲気とは少し場違いとなった。お店の方、うるさくてしてごめんなさい。
でも、そんなみんなを家内と二人で目を細めながら見守る小さなしあわせを感じた墓参となった。

山本豊久

阪神淡路大震災をきっかけに地域と本格的に関わりを持つ様になる。はじめは被災した事で地域への恩返しのつもりが気が付けば30年の時が流れていた。
現在は自治会長、(真陽)ふれあいのまちづくり協議会委員長、長田区保護司会会長など少しでも地域のお役に立っていることを信じながら思考錯誤の毎日。

掲載日 : 2024.09.06

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