子どもの小学校入学のタイミングで妻が長田移住を決めてきた。
いろんなご縁あってこのまちに辿り着いた我が家。
東京神戸の二拠点生活を始めて2ヶ月半、妻子は現地の住人に馴染みつつあるが、東京拠点と頻繁に行き来をする僕は、どことなくまだ外の人の感じがあるが、長田に来ると毎回が新鮮である。まだまだ実感が湧かないがなんとか生活を送っているところだ。
そんな長田で町一番の盛り上がりを見せると噂の「真陽フェスティバル」。
手弁当感が逆に愛着のあるまちの行事だ。
朝一番に草野球チームのおじちゃん等と保護者の皆さん
と校庭にタープの設置から始まった。ポスターには見慣れぬフッター「歓迎:長野県飯田市職員労働組合」、てっきり姉妹都市かなんかで提携してるのかと思ったら震災の時に避難所支援に真陽小学校に来てくれたんだと聞いた。長野で土砂災害などがあれば長田からも助けにいく関係で、都市というより学校地区レベルで繋がりがずっと続いてるとのこと。打ち上げが地域の福祉センターで行われている中に混じって参加、いろんな交わりを見た気がした。
阪神淡路大震災は、このまちに暮らす人々の避けては通れない歴史だ。
今のまちの区画整備も復興で培われた文化も、助け合いの精神もきっと大きく関係している。そんな中にフラッと移住者が多く見られ、受け入れる下町人情といい温度の適当感、これが適温なんだと感じる人が自分らしく暮らしている。即座に順応する妻子にすごい安心感を覚える。笑
織戸 龍也 Tatsuya Orito|ローカルまちづくり建築家・暮らし探求家
武蔵野美術大学卒業。 空間デザイン事務所、まちづくり会社を経営。設計デザイン、スペース運営や企画、地域マルシェ、創業支援、地域商品開発など地域・行政・大学と連携して暮らしを作る建築家としてリノベーションまちづくりに取り組んでいる。2024年4月から東京神戸の二拠点生活を始め新しい暮らし方の探求を始めた。
・Oriage / 代表
・株式会社岩淵家守舎 / 代表取締役
・芝浦工業大学 / 非常勤講師
掲載日 : 2024.07.11