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神戸の新しい魅力に出会うウェブマガジン

シタマチコウベ

下町日記

田中幸恵

十二月十五日(木)

2022.12.29

めちゃくちゃ寒い。二日酔いの重い頭で、7時半に兵庫駅集合。

今日は丸山ひばり小学校へダンスワークショップのアウトリーチ(※1)の初回。昨夜遅くに帰宅したので、遅刻しないか緊張してほとんど眠れなかった。

私は講師やコーディネーターとしてこの事業に長く携わっているが、現場が「学校」だからか、何年経っても毎回寝過ごしてしまうかもという恐怖から逃れられない。無事遅刻せずホッとする。

2016年に合併した山の上の学校、校舎も新しくきれいだが、景色が最高に気持ちいい。寒い寒い体育館の中(エアコンでは追いつかず)で、4年生たち約 20名×2クラスのダンスの時間。

二日酔いのことも忘れ、やる気がみなぎる子どもたちと一緒に身体を動かす。山側の子たちは、下町の子たちよりシャイというイメージだったが、長田っこは例外なのか、みんなとっても人懐っこい。ポテンシャルの高さに驚き、次回も楽しみになる。

先生方との振り返りを終え、山を降りる。まだ、11時半だけどお腹が空いて、アスタくにづか5番館地下にある和食屋さん「魚菜おかずいろいろ」へお弁当を買いに行く。ここのお弁当は本当におかずがいろいろ入っていて美味しいのでダンスボックスのスタッフはみんな大好き。

午後は、ダンス留学のリハーサルに2017年のダンス留学を機に新長田で生活し活動するダンサーの松縄春香が小さい息子たちと見に来てくれた。

夜、ロビーでは、ソロサインパフォーマーKAZUKI氏による手話講座の最終回。私は参加していないがいつも静かな講座の隣のテーブルで作業しながら、つまみ食いのように手話を覚えようとしていた。かなり偏っていると思うが、カタコトならいける気がする。

座った瞬間強烈な睡魔が押し寄せて仕事にならず作業を中断し、自主練している8期生や手話講座の人たちを残して帰ることに。寒すぎるのでスーパーマルハチで鍋の材料を買うものの、家に着くと何もできずすぐに寝てしまった。

※1)ダンスボックスでは、文化庁委託事業「文化芸術による子ども育成総合事業ーコミュニケーション能力向上事業ー」として、2012年より神戸市内の延べ85校の小中学校でダンス(身体とコミュニケーション)ワークショップを実施しています。この事業では「コミュニケーション」について改めて問い直し、ダンスボックスが専門とする“コンテンポラリーダンス”を通して、芸術家や新しい表現との出会いや創造的な活動で子どもたちの心と身体が解放され、より豊かな関係性を育む機会となることを目指しています。

登場人物

田中幸恵(TANAKA Sachie) |NPO法人DANCE BOX

兵庫県出身。NPO法人DANCE BOXエデュケーション・プログラム・ディレクター、ダンスファシリテーター。2000年渡独。Deutsche Sporthochschule Köln余暇・クリエイティブ学科修士取得。同時期より、ダンサーとして活動を始めドイツ国内外のフェスティバルやダンス作品に多数出演する。帰国後、2011年よりNPO法人DANCE BOXに勤務。2012年より「国内ダンス留学@神戸」をはじめとするアーティスト育成プログラムや子どもダンスプログラムをディレクション。年間50回以上の教育機関や地域でのダンスワークショップの講師を務め、ファシリテーターの育成も行う。その他、振付「長田妖怪でごでご音頭」で、地域の子どもたちの人気を集める。

 

NPO法人DANCE BOX

https://dancebox.studio.site/

国内ダンス留学@神戸8期

https://danceryugaku.wixsite.com/main8

こんにちは、共生社会

https://diversity.db-dancebox.org/

 

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