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服部真貴

十二月二日(木)

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    朝から緑が店内にもりもり。
    ワークショップを今日明日と開催してくれる、濱田さんの夫が自宅の庭木をガンガンと切り、運び込んでくれる。ユーカリの爽やかでかつ、油分を含んだまったりとした香りが、カフェの空気をリフレッシュさせてくれる。

    そもそも私たちの仕事はデンマークのヴィンテージ家具を輸入、レストアし、販売している。家具屋に従事し続けてきた夫と、自らの事業とするのだったらお互いに好きな古いものをと始めた北の椅子と。新しいものよりも古いものが持つストーリーと、何より手仕事残る豊かさが好きでいる。デンマークに通ううち、また、私たちも歳を重ねるうちに古いだけでなく、ものの循環を意識するようになり、様々なものことの始まりと終わりをぐるぐる考えるようになった。

    今日のワークショップもそう。本来濱田さんは写真家なのだけれど、お家のユーカリやミモザの木をすいてやる時にただ捨てるのは物としても環境負荷としても勿体無い、というところからのスタートで、今は告知すぐ満席となる人気ワークショップとなった。濱田さん自身とも、友人を介して「こんな面白い後輩がおるねんけど」って紹介いただいた。こんなご縁が色々といただけるのもありがたい。

    これからも、ずっと。北の椅子とを通して人やモノがつながっていくことを興味深く見つめ続けたいと思う。

    服部真貴|北欧ヴィンテージ店 北の椅子と

    1975年須磨生まれ育ち。兵庫区在住。小さな頃から通っていた父の材木屋の上に住んで、住まいの裏で店「北の椅子と」を運営。仕事柄、インテリアや食べることにまつわること、北欧の暮らし方のことに興味あり。キャラクターが濃い息子の周辺の話題もしばしば。

    掲載日 : 2021.12.17

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