
今日は長田警察署へ。
「警察に行く」と言うと、「え、何やったん?」というお決まりのやり取りを何人かと交わし、新長田駅前広場で行うイベントの道路使用許可申請へ。警察署のドアをくぐると、独特の静けさと、少し張りつめた空気。何も悪いことをしていないのに、背筋が伸びる。
私たち合同会社Oniceは、2026年3月末まで実施の、新長田駅前広場の「お試し利用」を担当し、地域の人たちによる広場活用をサポートしている。今回申請に来たのは、2026年1月10日開催予定の「ジュラシックスポット」というイベントだ。

恐竜の着ぐるみを着てニュースポーツを楽しむのだが、いったん恐竜になってしまえば、年齢も立場も関係なくなる。同じ姿になった人たちのあいだに、自然とフラットな関係が生まれる。そんな場をつくりたい、という思いが込められている。
このイベントを主催するのは、一般社団法人しんしんスポーツ・KOBE。代表の神森さんは、長田区スポーツ推進委員会の会長さんでもあるのだが、実は、私たちが2022年に担当した須磨区地域活動者向け講座の修了生でもある。講座をきっかけに知り合い、今ではすっかり仲間のような存在だ。地域で何かをやろうとする人と、こうして時間を重ねて、一緒に動けるようになる。この仕事をしていて、いちばん嬉しい瞬間かもしれない。そんな彼女と並んで申請に臨んだのだが、残念ながら一度では通らなかった。いくつか修正が必要で、今日はここまで。少し肩を落としつつも、「次こそ必ず!」と気持ちを切り替え、そのまま新長田駅前広場へ向かった。晴天の広場で、実際の会場を見ながらレイアウトを確認する。

「よし、次はいける!」と確信し、近くの Salon de Minato でランチ。

結局この日、ふたりでいちばん真剣に悩んでいたのは「お昼、何食べる?」だった。
森田 順子(ケリイ)|合同会社Onice(オニス)代表
長田区で生まれ育ち、現在は新開地在住。
歌ったり、踊ったり、つくったりすることが好き。
2016年に仲間と企画会社Oniceを設立。
一人ひとりの中にある本質的な想いや動機に向き合いながら、
「したいのにできない」をほどき、「できる」を企てる仕事をしている。
どんなことにも、愛とユーモアが必要だと思っている。
掲載日 : 2025.12.23


