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神戸の新しい魅力に出会うウェブマガジン

シタマチコウベ

週刊下町日和

前畑洋平 3rd week

2020.06.22

下  町  夜  景

普段は廃墟・産業遺産の写真を撮ることが多いが夜景撮影も行っており、昼間とは違う街や工場の表情を切り取っている。

神戸市営地下鉄海岸線沿線には古くからの歴史を持つ街が多い。今回の撮影では過去から現代に至るまでの経過の痕跡を、夜特有の陰影として浮かび上がらせたいと思う。

 

地下鉄海岸線中央市場前駅周辺

神戸市中央市場本場は市民の食を支える重要な施設であり、日本で5番目に開場した歴史ある市場。また、周辺はかつて平安時代に平清盛が修築した港で日宋貿易の拠点であったり、初代兵庫県庁が置かれるなど歴史が深いエリアだ。現在も神戸港兵庫ふ頭として物流の拠点となっている。

 

島上町から高松線を西に臨む。左手に見える煉瓦建築が、かつて大手企業の社屋が立ち並んでいたことを物語っている。

 

神戸における明治期の三大土木事業の一つ「兵庫運河」。現在はキャナルプロムナードとして整備されている。

 

能福寺の兵庫大仏。夜の街を背景に撮影すると、三大仏で一番都会派の大仏様ということがわかる。

 

大輪田橋は大正13年に架設。兵庫の交通を支えた近代化遺産だ。運河への映り込みが眼鏡橋のように見える。

 

兵庫ふ頭から見た川崎重工業神戸工場。夜空に突き立つクレーンには、川重のリバーマークが施されている。

 

市場といえば「ネコ車」と「ターレ」。明日の仕事に備えて近くの鉄工所でメンテナンスをしてもらっているところ。

 

兵庫ふ頭の倉庫群では、昼夜問わずトラックなどの運送車両が行き交う。この景色を見ると兵庫が今も港町だと気づかせてくれる。

 

 

《6月紹介》週刊下町日和、第10弾のアーティストは、神戸在住の写真家・産業遺産コーディネーターの前畑洋平さん。 1978年生まれ。京都府出身、神戸在住。写真やツアーを通じて、産業遺産の価値と魅力を発信すべく活動中。

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