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神戸の新しい魅力に出会うウェブマガジン

シタマチコウベ

下町日記

阪下滉成(pepe)

九月五日(火)

2023.09.28

風が入って来にくい自分の部屋、
クーラーもなく、暑い。
もう風が来てくれることを
忘れた頃に気まぐれに
会いたくて仕方なかったように
ひと風
思いきり吹いてくれることがあって
幸せについて教えてくれている気がする。

夕方

冷蔵庫に眠ってる色んな残り物を
まとめてオムハヤシにして食べました。
ちょっとしわしわになってきたプチトマトや
一口だけ残ってた里芋と牛肉の煮物とか
半年前から冷凍してた鶏皮など、、
いろいろ少しずつ入ってるので
あ、いま里芋あたった〜と
一口ずつ楽しんでいました。

その日の感情や
やるせない出来事を
魔法で食材に変えて
オムハヤシにして
おいしく食べれたらいいのになと思いました。

近所に暮らしている友達のはるきくんから
「例のフィルムが現像から帰ってきたから
よかったら一緒に見ないかい」
と嬉しいお誘いがありました。
(はるきくんは、例えばコンビニで買ったうどんの味が微妙でも
なんでこんなに微妙なんだろうねと笑って、それも楽しみながら
一緒においしく食べられる友達です。)

何やら大事な友人に譲ってもらったカメラで撮った
一本目のフィルムのようで(ウクライナ産のモノクロフィルム)
先週、
はるきくんが
最後の数枚を撮り、現像に出す時
たまたま一緒に居れたのですが
どうやらフィルムの装填の仕方が少し違ったらしく
現像してみないと
どうなっているか分からないということで、
あれから気になっていたのでした。

まず二人で扇港湯に行ってから
ろっけんみちのベンチで
夜風にあたりながらビールを飲みました。

そのあとはるきくんの家で
現像された写真を見ました。
初めの数枚は難しかったようですが
無事に撮れていて
とても喜びました。
ピントがぼやけていたり
暗かったりしても
写っていた一枚一枚を大事に見ました。

はるきくんは数秒前まで話していても
急に寝ることができます。
初めて知った時はびっくりしました。
口から「プクッ、、、プスー、、」
と音が鳴り始めたら
僕は帰る時間です。

宵い夜をありがとう!
おやすみ〜。

はるきくん撮影フィルム

登場人物

阪下滉成(pepe)|風景標本家

1998年10月1日産まれ。兵庫県出身。
2018年から新長田に拠点を移し、現在、風景標本家として生活している。
鉱物を眺めるのが好き。

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