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兵庫Bチーム |活動レポート

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    9月23日に実施したKOBE MEME初回レクチャー以降、参加者らは地域ごとに4つのチームに分かれてプランを構想しています。(「長田A」、「長田B」、「兵庫A」、「兵庫B」)メンバーによる活動レポート第4弾は兵庫Bチーム中尾泉美さんのレポートです。

    兵庫 Bチーム|活動レポート

    レポート:中尾泉美

    兵庫Bチーム全体では、9〜12月のワークショップや活動報告の他、2回のミーティング(10月、1月)と1回の兵庫区歩き(11月)を行いました。

    <9月初回グループワーク>

    少しのディスカッションを経て、兵庫南部について何も知らないメンバーの中ででてきたイメージは【運河】。
    これをMEMEに考え出したプランは【車内(JR和田岬線)・船内(運河の上)を貸し切る】ことでした。
    貸し切った中で、外呑みや宿泊が出来たり、木材を使った筏作りや養殖真珠を使って何か個性的な事業ができないかと発表しました。

     

    <10月〜1月の活動やグループワーク>

    10月に行われた下町芸術大学での和田岬・兵庫津(ひょうごのつ)を巡るツアーを受けた後にチームが注目したのは、賑やかな神戸駅・ハーバーランドの裏手にある「西出町・東出町」でした。以降調査エリアをこの町に絞って活動していくことになります。
    ・お好み焼き「ひかり」
    ・ホルモン焼き「中畑商店」
    ・駄菓子屋「六條商店」
    ・喫茶「思いつき」
    ・喫茶「ふるさと」
    ・タバコ屋「藤田タバコ店」

    上記は町内の中で利用や聞き込みした店舗です。
    お忙しいお店もある等、すべてのところでお話が伺えたわけではありません。
    しかし実際に利用し楽しむことも大切なワークと感じ、続けていきました。

    調査を進める中で、「頼介伝」というこの町出身の無名の起業家の生涯と神戸の近代史が照らし合わさったような著作に出会えたり、朝・昼・夜の町の姿を通して商店の利用度合いや、時間によって変わる風景を感じることができました。

    町をしっかり歩いた後に図書館の書物やインターネットを介して調査を行ないました。歴史の概要、民話・民謡、地名の由来などで小さな町一つ切り取っただけでしたが、兵庫港(兵庫津・大輪田泊)との関わり、それに付随する神戸港との繋がりが広く見え、マクロとミクロの情報収拾が必要であることを深く感じさせられました。

    1月現在大きなプランはみえてきた状態ですが、この町らしい文化的な要素(MEME/ミーム)を未だ掴み切ることができていないのが現状です。(ワークを通して様々なポイントを掴むことはできているのですが、「これだ!」というものを見つけることができていない、という感覚です。)

    チーム全体として分担された役割が偏り、なかなかうまく進んでいかないこともまだまだ多くあります。けれども町への理解を深めることを通して、全員が楽しみながら3月のプレゼンテーション発表会まで進んでいければ良いなと思います。また、何よりメンバーが「町を歩くこと・知ることに対して情熱や楽しさを失わないこと」に重きを置き、残り一ヶ月と少しを過ごしていきたいと思っています。

    それでは、以下活動の中でメンバーが感じた「兵庫南部の魅力」について少し記しております。
    ご興味ございましたらご一読の上、是非3月3日の発表会にお越しいただければと思います。
    ご清覧有難うございました。

    =====

    兵庫区西出町・東出町には市場の名残や3つの稲荷神社、2つの公園や小さな船着場があり、その近くには鉄工所をはじめとする町工場も見つけることが出来ます。船着き場の東側をみれば、今もなお製作されている川崎重工製潜水艦の作業等も時々覗くことができます。取り壊されたアーケードの一角に残る商店を中心に飲食店は活気があり、町の人々に愛されています。
    一見、昭和風情の残る平家やアパートと、新しく建てられた家やマンションが混じった静かな住宅地にしか見えません。しかしそれがこの町の<隠された魅力>でした。

    町のどこからでもみえる”KAWASAKI”の赤いロゴ。
    かつて明治政府によって造船の振興を目的として設けられた製作所があり、これを川崎側へ貸与する形で川崎造船所(現:川崎重工業株式会社)が創設されました。
    これを中心に町は造船関連の下請け企業で賑わい、かつ正規雇用者だけでなく非正規雇用者(日雇い労働者)も多くいました。彼らは仕事の前後に市場やその周辺の喫茶店・立ち飲み屋(角打)を利用していたようです。町中にはカプセルホテルのように狭く寝るためだけの日雇い労働者向け簡易宿である「ドヤ」が並んでいました。

     

    それから町にとっても大きなものだったのが「兵庫津(ひょうごのつ)・兵庫港」の存在でした。これは神戸の中心地の歴史とも関わる、神戸にとって「大きな存在」でもあったのです。

    このような町の歴史的な事実は、多くの人に良い共感が得られないかもしれないけれども、何も知らない私たちとっての<魅力>となっていきました。
    知れば知るほど深みが出てくる「兵庫区南部の歴史の壮大さ」。
    ここには人を惹きつける引力が起こっているようでした。
    (続きは発表会にてご確認ください)

    掲載日 : 2019.01.15

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