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第2部
「これからの30年を考える」

THINK 30 YEARS

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    写真・編集:岩本順平(DOR)

    阪神・淡路大震災から30年を迎えた2025年1月17日。
    その少し前の2024年10月末。震災後から取り組まれていた新長田再開発事業が完了を迎えました。
    今回、この街で暮らし、活動する15名の方々に、これからの30年を考えていくためのキーワードを伺いました。
    このコラムでは、お話いただいた方を紹介しているこれまでの記事や写真などと一緒にご紹介していきます。
    30年を振り返るこの日に、30年後の未来を考える。
    そのきっかけになれれば幸いです。

     

    新長田全体を学び場に。

    近年、カフェや福祉施設、デザイン事務所などさまざまな場所が開かれていっています。そういった場所や地域で活動している方たちの知見を活かして、この街全体が子どもたちの学び場になっていくことを想像しています。韓国文化やダンス、料理教室など、今あるものを活かし、キャンパスを持たない学校をつくるための素地が既にできています。そんな場を通して、子どもたち からお年寄りまでが交流しながら暮らしていける、顔の見える関係性を残していきたいですね。

    合田三奈子 合同会社r3代表

    2004年に新長田に移住。レンタルスペースであり、カフェであり、ギャラリーでもある『したまちのえきロッケン』を運営し、健康教室や交流イベントなど、街と人を元気にするあらゆる活動に取り組む。現在は鍼灸専門学校に通いながら5人の子育てと親の介護に奮闘中。

     

    目の前の人を幸せにする。

    この街でも、高齢化や人口減少がすすんでいることを受け止め、それにどう対応するか、真剣に考える必要があります。人のことをほっておけない、おせっかいな人が多いという街の魅力を、医療や福祉でも体現するためにDXを推進すること。この魅力と街の課題になっている空き家などを組み合わせた地域一体型福祉コミュニティを構築することなど、この街にあるアナログな良さをデジタルの力を活用しながら守っていき、他地域のモデルになっていけるといいなと思っています。

    野瀬範久 医療法人社団十善会 野瀬病院 理事長/医師
    1968年生まれ。2003年野瀬病院入職、院長を経て、2020年理事長に就任。2014年、新病院建設をきっかけに、訪問看護や介護、サービス付き高齢者向け住宅などを開設し、地域福祉の向上を目指した経営を実践。趣味はラグビーと家族で遊ぶこと。

     

    新長田という街の単位で考えていくこと。


    これからの時代、私は世界や国家という単位ではなく、地域という顔が見える関係でものごとを考えていくことが重要だと考えています。孤立や孤独が社会問題になっていますが、顔が見える関係性を残している新長田では「地域家族」という感覚を持つことができるのではないでしょうか。毎日であう地域の人々のことを大切にしていくことで、孤立しそうでも地域の中で手を繋いでいれる豊かな暮らしが残せるんじゃないかと思っています。

    大谷燠 NPO法人DANCE BOX エグゼクティブ・ディレクター
    2009年より小劇場ArtTheater dB KOBEを拠点に、コンテンポラリーダンス事業を展開。初代下町芸術祭実行委員長。地域と協働したアート事業が評価され、芸術選奨文部科学大臣賞(芸術振興部門)受賞。

     

    文化が変容していく、街の文化をつくる。

    この街は、さまざまなルーツをもつ人が暮らしていて、多様な文化が街の中に息づいています。その文化は固定のものではなくて、この街や社会の影響を受け、変容しながら受け継がれているものです。これは新長田ならではの文化といえるかもしれません。そんな文化が育まれている街で、いろいろなルーツをもつ人々がもっと自由に自分を表現できる、そんな場をつくっていき たいと思っています。30年後、この街ではダイバーシティが目指すものではなく、当たり前になっているといいですね。

    横堀ふみ VIAN 代表
    神戸・新長田在住。文化芸術を通して日越の橋渡しを目指した「VIAN」をベトナム人の夫と共に設立。「NPO 法人DANCE BOX」プログラム・ディレクター。新長田アートマフィア仕掛人・構成員。京都市立芸術大学非常勤講師。

     

    新長田のここにしかない風景。


    似たような風景の街が増えてきている中で、新長田の風景はここにしかないものです。特徴的な飲食店や事業者、団体があることで、独自の風景が生み出されています。その異なる業種の事業者同士が日常的な関係性を築いていて、事業や活動でシナジーを生み出しているというのも稀有な事例です。地域内でのこういったつながりは地域社会の良い事例として発信していけるといいですね。まだあまり伝わってない新長田の「カオス感」がもっと浸透していくと面白いかなって。

    廣田恭佑 株式会社PLAST代表取締役/理学療法士
    新長田を中心にリハビリデイサービス、訪問看護、保育園、チョコレート店、古着屋、福祉用具、デザイン事務 所、就労支援などの事業を行なっている。

    掲載日 : 2025.01.18

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