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神戸の新しい魅力に出会うウェブマガジン

シタマチコウベ

週刊下町日和

岩本順平 1st week 下町とビーサン

2020.08.10

下町とビーサンを題材に8月4回に渡ってお届けさせていただきます。

 

普段、このまちに住んでいて、つっかけやサンダルで日常を過ごし、同様にそんな気楽な履き物で日常生活を送る人々に囲まれていたので、あまり意識をしていなかったのですが、下町とビーサンってなんだか相性がいいんじゃないか、ということで、今回「下町とビーサン 」をテーマに写真を撮り始めました。4週にわたって、下町の景色とビーサン の調和を感じていただければと思います。

 

と言いながら、相性いいんじゃないか、という話は後付けで。実は、昔から活発だったゴム産業が活発だった長田はビーサンの生産(もちろんビーサンだけでなく)を支えてきた産地だった、そして、今も長田でビーサンが作られていて、しかもどうもお洒落らしい、という噂を友人が聞きつけまして、それならせっかくだし、なんかコラボしたいよね。ということで、動き出しました。

 

今回は、長田で作られている「九十九のビーチサンダル」と勝手にコラボさせていただき、駒ヶ林、和田岬、東出町、西出町付近を下町好きな方々と巡りました。

 

第1週目はエリアは駒ヶ林、テーマは「路地と長田の砂浜」ぜひご覧ください。

路地が多いと言われる駒ヶ林。家と家の間が狭く、生活が近い。
暮らしの匂いに溢れているエリア。
この場所で写真をもう何枚撮ったか分からない。
いろんなきっかけで長田らしい=下町らしい写真を撮ろうと思うと、自然と駒ヶ林か丸五市場に足が向く。そんなたくさん写真を撮らせていただいた場所。このエリアに僕も住んでいた。路地の中での写真。

路地を抜けるといきなり道が開ける。
いかにも海沿いの道。そこには漁港があって、毎朝船が出港して、朝7時30分からは水揚げされ魚が競りにかけられ、全国の料亭や魚屋さんに届けられる。ちなみに、去年の最後の仕事はこの漁港から漁に同行させていただき、しらす漁を撮影するというものだった。
この時期は何が獲れるんだろう。
秋には漁港の横の倉庫で、漁師の方から直接魚を買えるイベントなども計画している。

その近くには神社もあって、春には桜が咲いていい雰囲気のこじんまりと桜を味わるスポット。通行止めと書かれた防潮堤?の色がきれいに見えた。

歩いているとたまに出てくる謎なものたち。
この防潮堤に描かれたイラストは駒ヶ林のまちづくり協議会と若手のアーティストを支援する活動をしているNPO法人芸法がともに企画し実施したもの。子供たちのイラストが描かれている。地名にもなっている腕塚、平清盛のきっと親族のどなたかの腕塚がイラストとして描写されていた。笑

そうやって港あたりをうろうろしていると、まさか長田にまだ残っていると思っていなかった砂浜を見つける。いや、数年前にまだ砂浜が少しだけあると聞いていた記憶がそのときにふと蘇ってきた。
広さはそこまでないけど、確かに砂浜で。ビーチサンダルが喜ぶようなシチュエーション。
昔は砂浜があってねーと以前に聞いたお話も思い出しながら、今年初の砂浜に気持ちが上がる。

海を覗いてみると、結構大きな魚が。これ網で取れそう!とか思ってしまうくらいの近さ。それでも、きっと獲れないだろうと確信も感じながら。

最後はお昼ご飯の美味しそうだった冷やし中華(僕は、おすすめのちゃんぽん麺を食べた)の写真で1週目は終わります。では、また2週目に。

 

 

《8月紹介》週刊下町日和、第12弾のアーティストは、神戸在住の写真家・プロデューサーの岩本順平さん。 2012年に独立。2014年から新長田再開発エリア(神戸市)で劇場を運営するDANCE BOXに参加。PRディレクターとして主催公演などの広報を担当。2017年春よりCreative unit DORを設立。ウェブマガジン「シタマチコウベ 」の企画ディレクション、神戸市ふるさと納税の広報プランニング、瀬戸内経済文化圏のマネジメントなどを行っている。

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