
2023年に始動した下町スタートアッププロジェクト。
プロジェクトに参加し、2025年4月に起業した「wootdesign」さんをご紹介していきます。本企画も第4弾。続々とオープンしている下町の新しい風をお届けします。
「wootdesign(ウートデザイン)」さんは、インフルエンサーの裏方として「グッズ制作」に取り組んでいる会社です。Tシャツやパーカー、キーホルダーなど多種多様なアイテムを企画からデザイン、製造、販売、発送までを一手に担っています。インフルエンサーの方のニーズに合わせて、小ロットでも多様なニーズに答えられる生産体制を整えているそうです。
事業のきっかけは個人的なことだったと振り返る代表の西村さん。
「妻がもともと動物看護師だったんです。結婚を機に仕事を辞めたのですが、彼女の動物に対する強い想いを、工学部出身の僕のものづくりの力で何か形にできないかと考えたのが始まりでした」
最初に始めたペットのイラストを描き、世界に一つだけのグッズを制作する事業が評判を呼び、「もっと多くの人に届けたい」という想いで、現在のインフルエンサーを支えるビジネスへと繋がっていったそう。
47都道府県、海外十数カ国を仕事でめぐった西村さんが、起業にこの街を選んだのは「海と山が近くて、風が吹き抜けるこの街が好きだから」。「下町スタートアッププロジェクト」の支援制度も活用し、スピーディーに事業を立ち上げました。今はまだ裏方としてインフルエンサーを支えることに徹していますが、将来的には自社のオリジナルブランドを立ち上げたいという夢も描いているよう。
「いつかは、僕たちの顔となるような知的財産、IPを作りたいですね。今、たくさんのインフルエンサーさんと築いている関係性を活かして、僕たちのものづくりを世の中に広めていけたらな、って思っています。」
好きを仕事に、とはよく聞く言葉ですが、西村さんの仕事は、誰かの「好き」を形にし、また別の誰かの「好き」へと届けること。この小さな工房から、今日もたくさんの想いが全国へと発送されていきます。

自社の機材を使って制作したサインも

トートバックやケース、キーホルダーなど様々なアイテムを製造

風が吹き抜ける爽やかな街から届けられている
掲載日 : 2025.07.09