和田岬で14時からもう始まっている、音遊びの会のワークショップに遅れて向かう。
車を停めると、もう、何やら怪しげでノリのいい音が外まで聞こえてきた。
これ、場所が違えば騒音レベルちゃうか。
焦りながらボロい建物の急な階段を3階まで駆け上がると、いつもの緩い雰囲気。
思わず、ま〜いいか。と、なりそうなところだけど、ご近所の大らかさに感謝しながら開け放っていた窓を閉める。
音遊びの会は2005年から活動をしている音楽団体。
知的障害があったりいろいろな約50人がメンバーで、2017年に私が代表を継いだタイミングで和田岬に引っ越した。
もう6年、月2回のワークショップをここでやっている。
当初はすぐ隣に4代続く豆腐屋の浜山食品さんがあって、ワークショップの日はそこの何かと、歩いてすぐの駄菓子屋・淡路屋でミニクレープを買うのが定番だった。
最近は、下の子どもがようやく銭湯に行ける年齢になって、淡路屋からの笠松湯が楽しい。
16時過ぎにワークショップが終わってから、新開地アートひろばで催されている「ズガ・コーサクとクリ・エイト二人展『地下道』」へ。
アートひろば=旧KAVCは、音遊びの会で何度もライブをしていて馴染みの場所だ。
ライブの時にお弁当を頼んだりしている1階の「はっちゃんの台所」でおかずとおにぎりを買ってから、すぐ近くの銭湯・湊湯に行く。
2歳の子が、どの銭湯でも番台横の隙間から男女の脱衣所を行き来できることを覚えて走り回る。それでも、大らかでいられる銭湯に、ありがとう。
音遊びの会(The Otoasobi Project)とは
2005 年結成、知的な障害のある人たちを含むアーティスト大集団。兵庫・和田岬を拠点に活動。関西のほか全国各地へ遠征公演多数。2021年アルバム『OTO』リリース。2022年ドキュメンタリー映画「音の行方」公開。
音遊びの会ホームページ:http://otoasobi.main.jp/
音遊びの会ワークショップ記録:http://blog.livedoor.jp/otoasobinokai/
飯山ゆい|音遊びの会 代表
1981年生まれ。大学院進学を機に神戸へ。在学中、音楽療法や現代音楽・美術を学ぶなかで「音遊びの会」に参加。2017年より同会代表。イベント会社勤務、高校講師などを経て、現在はピアノ講師、障害のある人との音楽セッション、イベントの企画など。二児の親。公私混同しながら塩屋〜兵庫を往復する毎日。
掲載日 : 2023.08.16