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神戸の新しい魅力に出会うウェブマガジン

シタマチコウベ

週刊下町日和

吉田敦史 3rd week 下町のダンサー

2020.12.18

6月、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館していた劇場「アートシアターdB神戸」(神戸市長田区久保町6)がようやく再開した。4月に開講を予定していたアラン・シナンジャ(31)=同市長田区=のアフリカンダンス教室も2カ月遅れで始まった。自粛ムードが続く中、普段ほかの場所で教えている女性2人から参加の申し込みがあった。

当日、女性たちは時間を勘違いしていたらしく、なかなか現れない。アランは早く踊りたそうに、そわそわ、うずうずしている。時間の感覚について、ルースなアフリカの人に対して日本人はきちっとしているという印象を抱いており「どっちがアフリカ人?」などと冗談を言いながら待っていた。

 

2人が到着し、レッスン開始。

 

速いリズムに合わせて体を弾ませる。アフリカンダンスは、踊るうちに互いの「エナジー」を高め合える感覚があるという。

 

 

「お客さんのエナジー、アップする。私エナジーもっとアップする」。一番汗だくになるアラン。笑顔がはじけた。

 

 

アランと妻の松縄春香(33)に、オンライン公演の話が来た。

新型コロナで「活動の場を失った表現者」と「客を失った店や施設」が手を結び、「謎劇」と題して新たな作品を創る取り組みで、写真家のヤマモトヨシコさん(39)=神戸市中央区=らが企画した。神戸北野美術館からのライブ配信に向け、打ち合わせをした。

 

どんな作品になるのだろう。

 

 

《12月紹介》 週刊下町日和、第16弾は神戸新聞映像写真部で記者をしている吉田敦史さん。シタマチコウベのエリア近くに住みながら、日々、街のなかで起きる様々なことを取材。今回は4回にわたって、2012年から取材をしているコンテンポラリーダンスを上演するNPO DANCE BOXのダンサーを追う

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