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神戸の新しい魅力に出会うウェブマガジン

シタマチコウベ

週刊下町日和

岩本順平 2nd week 下町とビーサン

2020.08.17

下町とビーサン
第2話「身近にあったエディブルパークと駄菓子屋に集う大人」

 

先週に引き続き、長田で作られている「九十九のビーサン」を履いて下町を歩き回る。
地下鉄海岸線駒ヶ林駅から地下鉄に乗り数分でついた「和田岬」
いつもここに来るのはほとんどが夜。僕が一番、飲みに来ている街。

一人で飲みたい時も、誰かと飲みたいときにもここの街に来ている。
始めてきてからもう5年ほど経つはずで、町並みはそんなに変わってない気がする。
デザイナーや写真家の友人が集まる大好きなカルチア食堂を中心に、お向かいにあるタンがすごくおいしい焼肉の神戸亭や人生で初めて昆虫を食したバズというBARなどがあるすごくディープな場所だ。

早めに来れた日は、17時20分ごろから20時ごろまでの角打ち(酒屋の中に飲む場所が併設された下町スペシャルな場所)で、サラリーマンの方々に混じって瓶ビールと、横の方達の会話をアテにしながら飲んでいた。

そんな街のお気に入りスポット「淡路屋さん」に立ち寄る。
(淡路屋さんに関しての詳しい話は、今夜下町での森本アリさんの記事や駄菓子屋探訪をした記事に譲る。両方とも長編ですが、ご一読ください。)

ここには本当は子どもたちが溢れているはずなのに、週末の夕方だからか訪れるほとんどが大人。淡路屋さんではビールが飲めたり、アテが頼めたりと、子どもから大人までが楽しめる場所になっている。

淡路屋さんでのエネルギー補給が完了し、次に向かうは笠松商店街そして、和田宮神社。
笠松商店街には取材でお世話になったメゾンムラタさんや薬局の外観を残したまま営業されている韓国料理の立ち飲み屋さんがあったりと、これまたディープ。先ほど紹介した昆虫の食べることのできるBAR、バズさんもここにある。
(バズさんは昆虫を食べることに恐れを感じる方も楽しめるいい場所です。)

 

さて、その笠松商店街を抜けて、和田宮神社へ行こうとしていたときに、あった公園。
ふと見上げると夏蜜柑やザクロの木があった。とあるプロエジェクトで進めようとしているエディブルパーク(食べることができる果樹などが植えられている公園)がここにあるじゃないか。この公園いっつも通り過ぎてたけど、こんなことになってたんだー、と驚く。

この公園が普段どう使われているかわからないけど、ちゃんと収穫して、近くの家庭の中で食べられているといいのになーと妄想しつつ、後に。そういえば、新長田のマンションにはなぜかキウイが植えられてた。なぜか。

さて、和田神社はいつもの通り、綺麗で、街の中にいきなり森が出てきたような場所で、どこかの本で読んだ神社にある森が、大事な感覚(暗闇やなんとなく怖く感じること)を育てていたんじゃないかという記事を思い出した。

エディブルパークも含めて、和田岬のこの光景がのこっていくといいな。
と思いつつ、今週は和田岬までで筆を置きます。
次回は3軒はしごをしたハーバーランド駅周辺の記録を

 

最後の写真は駒ヶ林を出る直前に入った喫茶店にて。
これまた、同行した友人が頼んだソーダ水。
まさかメロンソーダだったとは。
ちなみに、前回の冷やし中華を頼んだのも同じ友人。
この人はもしかすると感覚的にフォトジェニックなものを選ぶセンスがあるのかもしれない。笑

 

 

《8月紹介》週刊下町日和、第12弾のアーティストは、神戸在住の写真家・プロデューサーの岩本順平さん。 2012年に独立。2014年から新長田再開発エリア(神戸市)で劇場を運営するDANCE BOXに参加。PRディレクターとして主催公演などの広報を担当。2017年春よりCreative unit DORを設立。ウェブマガジン「シタマチコウベ 」の企画ディレクション、神戸市ふるさと納税の広報プランニング、瀬戸内経済文化圏のマネジメントなどを行っている。

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