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2020.06.15

前畑洋平 2nd week

下 町 夜 景

普段は廃墟・産業遺産の写真を撮ることが多いが、夜景撮影も行っており、昼間とは違う街や工場の表情を切り取っている。

 神戸市営地下鉄海岸線沿線には古くからの歴史を持つ街が多い。今回の撮影では過去から現代に至るまでの経過の痕跡を、夜特有の陰影として浮かび上がらせたいと思う。

 

 

地下鉄海岸線ハーバーランド駅〜中央市場前駅周辺

前回、紹介した西出町と同じく東出町も港湾労働者や造船所工員が多く暮らしていた町。造船所の工場やクレーンを背にした下町を眺めていると、神戸がもつ重工業都市という側面を知ることができる。

 

新開地商店街から国道2号線を横断し、東川崎町を臨むと川崎重工業神戸工場のクレーンが見える。造船所で働く人たちが行き交った道だ。

 

東出町から新開地方面を臨む。国道2号線・阪神高速とJR線の高架が下町を開発から守る結界のよう。

 

労働者たちの生活を支えた稲荷市場。震災後も残っていたアーケード商店街も数年前に取り壊され、新しい街並みに生まれ変わろうとしている。

 

稲荷市場の最南端には下町風情が残るお店が今も営業中。根強いファンも多く、この日も遅くまで賑わっていた。

 

商店街の名の由来でもある松尾稲荷神社。700年以上の歴史を持つ由緒ある神社だが、ビリケン様が祀られていることでも有名。

 

窓の位置から、部屋毎に二段ベッドが配されていたと思われる建物。とかつては労働者の簡易宿泊施設だったのだろうか。

 

川崎重工業神戸工場の巨大な浮きドック。明治からの歴史を持つ造船所で現在も潜水艦の建造を行っている。

 

 

 

《6月紹介》週刊下町日和、第10弾のアーティストは、神戸在住の写真家・産業遺産コーディネーターの前畑洋平さん。 1978年生まれ。京都府出身、神戸在住。写真やツアーを通じて、産業遺産の価値と魅力を発信すべく活動中。

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